2010年07月24日

よくある質問

Q:


座位保持装置で側彎を予防したいのですが・・・・



A:



A(アンサー)としましたが、いろいろな考えがあるとおもいますので、臨床のなかのいち見解として申し上げます。
側彎自体の病理的メカニズムは置いておいて、座位保持装置が人間の身体に働きかける「可能性」として考えてみますと、二つの方向があると思います。

ひとつは、人間の身体が重力に負けて倒れようとする力(重み)と同じ力を身体に与えるということ、これが「支える」という働きかけです。

具体的には、背もたれにもたれると「背もたれ」そのものが人間の背中に同じだけの「力」を返してつりあい、安定するということです。このような場合、同じだけの「力」を返せるかぎり、どんな倒れ方であっても「支える」ことは可能と言えます。

もうひとつは、複数の「力」の総合作用によって関節に姿勢変化をもたらすことで、これが「矯正」という働きかけです。

具体的には、下肢装具で内反尖足の状態にある足関節にベルトや靴・プラスチックの支持面で機能的な肢位になるようにすることです。この場合先ほどの場合とは異なり、同じだけの「力」を返すだけではなくそれ以上の「力」を返す必要があります。しかも、複数の「力(の方向)」の作用ですので、「力」の「力点」は三次元的な位置になる場合がほとんどです。

座位保持装置でのわかりやすい例は、ショルダーベルトなどがそうです。


このように考えると、こと「側彎」の矯正と考えると明らかに後者の場合に相当すると考えられます。



そこで、座位保持装置を考えると、基本的に「いす」の形態をとっていることから、「力」を返す支持面は、「後ろ」と「下」しかありません。つまり、背シート(背クッション)と座面です。そう考えると、三次元的な「力」の作用を期待することが基本的に安易ではないと考えられます、が、方法はないわけではありません。

背シート(背クッション)や座面などと、「ベルト」をうまく配置すれば理論的には可能ですし、実際臨床での成功例もあります。

そして、論点の極まりで言うと、「側彎」は「脊柱(背骨)」の変形で、そこには「関節」がたくさん連続しているということで、これが一般的によく言う、「座位保持での側彎の矯正は難しいなぁ」ということだと思うのです。


できれば「体幹装具」との併用がもっとも合理的ですが、なかなか「体幹装具」は窮屈で常時着用はご遠慮・・・という方が多いので難しいところです。「体幹装具」でも「矯正」のためにはそれほど「窮屈」なので、同じものを座位保持に求めたら同じくらい「窮屈」なのかなぁとは普通に想像してみて下さい。





アドバイス:


現状からどれだけ改善に向かえたか、をひとつの評価基準にしてみてはと思います。
posted by みんな at 06:09| Comment(0) | TrackBack(0) | よくある質問 FAQ
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